カルボナーラは玉ねぎを入れる派、入れない派に分かれます。
どういう違いが出るの?
結局どっちがおいしいの?
という思いが湧いてきましたので、実際に作り比べて違いを確認してみました。
玉ねぎ有りカルボナーラは、玉ねぎ無しカルボナーラよりも甘みが増して断然美味しい。
足りないものを補う足し算の考え方で組み立てると料理はおいしくなります。
カルボナーラは、塩・チーズ・卵・ベーコン・ブラックペッパーの塩味・旨味・辛味の3つの要素を元々持っており、そこに玉ねぎの甘味が加わることで美味しさがUP、満足度も向上します。
早速、玉ねぎ入りカルボナーラのレシピを見ていきましょう。
- 玉ねぎ入りカルボナーラのレシピ
- 玉ねぎ入りと玉ねぎ無しカルボナーラの味わいの違い
玉ねぎを加えると甘みのあるカルボナーラになる
生の玉ねぎには辛みがありますが、実は玉ねぎには糖類がたくさん含まれています。
辛味成分の硫黄化合物は加熱することで揮発したり分解されたりしますが、糖類はそのまま残るため、玉ねぎの甘みが際立つというわけです。
玉ねぎは比較的短時間炒めるだけでも甘みが出てきます。
そこからさらに弱火で長時間炒めると「あめ色玉ねぎ」になり甘みとコクが増し、良い香りが漂います。
このあめ色玉ねぎの正体は加熱による「カラメル化反応」と「メイラード反応」です。
「カラメル化反応」が起こると、糖が分解されたり結合されたりすることで褐色で特有の苦みを持つようになります。
「メイラード反応」は、糖とアミノ酸を加熱することで褐色のメラノイジンを生み出す反応のことで、特有の香りを生みます。
したがって、玉ねぎの炒め加減で最終的なカルボナーラの仕上がりも変化していきます。
- 辛味成分が抜けて甘みが引き立つ
- 弱火で長時間加熱するとカラメル化反応やメイラード反応により独特の風味が出る
今回は時短のために、玉ねぎが透き通る程度の炒め加減で行くで!
あめ色玉ねぎのカルボナーラも試してみたいね!
お鍋で和えるカルボナーラの作り方
材料紹介(1人分)
- 玉ねぎ(1/4個)
- ブロックベーコン
- 生卵(全卵1個)
- ニンニク(1片)
- 粉チーズ
- 塩
- 黒胡椒 オリーブオイル
今日のレシピ
レシピの全体像はこれや!
- 生卵は常温に戻しておく。
- 生卵に粉チーズを加えて溶き、卵液を作っておく。
- 鍋でベーコンを弱火でじっくり焼く。
- 鍋にオリーブオイルとニンニクを加え、色づく程度まで加熱する。
- 鍋に玉ねぎを加え、色が透き通る程度まで加熱する。
- 鍋に少量の水分と塩を加える。
- パスタが茹で上がったら、火を止めた鍋に加えて和える。
- 鍋の温度が下がったら、卵液を鍋に加えてパスタと和える。 ⑨お皿に盛り付けて黒胡椒を振ったら出来上がり。
材料カット
ベーコンは短冊状、玉ねぎとニンニクはみじん切りにします。
卵液を作る
料理を始める前に生卵を冷蔵庫から出して常温くらいまで戻しておきましょう。
おおよそ調理の30分くらい前に冷蔵庫から出しておくのが目安です。
卵を割り、粉チーズを加えて白身と黄身が一体となるように良く混ぜます。
白身と黄身をしっかり混ぜないとダマになることもあるから注意や!
具材を炒める
材料は終始弱火で炒めます。
まずはベーコンを油を引かずにじっくり炒めて、くっきりと焦げ目を付けます。
脂身が多いベーコンはこってりとしたソースに、赤身が多いベーコンは香りや旨みが口の中いっぱいに広がります。
ベーコンに焼き色がついてきたら、オリーブオイルを引いてニンニクを加えます。
ニンニクは強火で加熱すると焦げやすく、香りも飛んでしまうので要注意。
弱火でゆっくり加熱することでオイルにニンニクの良い香りが移り、臭いも残りにくくなります。
ニンニクが色づいたら玉ねぎを加え、塩を振ります。
この時加えた塩で玉ねぎの水分を抜きます。
今回、玉ねぎは色が透き通るくらいまで炒めますが、炒め具合で仕上がりの風味も変わりますのでお好みの炒め具合を探してみてください。
玉ねぎが透き通ったら、水分と塩を加えてソースを乳化させます。
パスタの茹で汁(塩を加えたお湯)を使う場合は、改めて塩を加える必要はありません。
あめ色玉ねぎにする時は、先に玉ねぎを炒めて後からニンニクを加熱したらニンニクも焦げないで!
パスタを茹でる
ソースが準備出来たらパスタを茹でます。
パスタの茹で時間は袋の表示時間よりも少し短めに茹でます。
茹で上げたパスタをお鍋の中で具材と和えるため、この過程でもパスタに火が入っていくからです。
慣れてきたらパスタを茹でながらソースの準備をしてもOKです。
今日はパスタと具材をサッと和える程度やから、袋の表示時間より30秒くらい短めに茹でるで!
パスタと具材を和える
ベーコンとニンニク、玉ねぎが入ったお鍋は、冷めていたら一度温度を90度以上に上げておきましょう。
熱いお鍋の中にパスタを入れて和えると、パスタのデンプンが溶け出してとろみがつきやすくなります。
パスタが茹で上がったら、具材が入ったお鍋の火を止めてパスタを加えます。
パスタと具材を和えながら、お鍋の温度を卵に適した65℃~70℃になるまで下げていきます。
お鍋が65℃~70℃になっているかどうかの見極めは、【おうちで本格】お鍋で和えるカルボナーラを失敗させないコツで詳しく解説しています。
この記事は玉ねぎ無しのカルボナーラレシピですので、今回の玉ねぎ有りのカルボナーラと作り比べてみることも出来ます。
是非読んでみてくださいね。
お鍋の温度が下がったら卵液を加えてパスタを和えましょう。
お鍋の温度が下がり過ぎたら、再び火にかけてお鍋の温度を上げて卵が固まるようにします。
お鍋の温度が上がると卵はあっという間に固まり始めるので注意してください。
お皿に盛り付けて黒胡椒を振ったら完成です。
玉ねぎを炒める時のポイント
今回は、玉ねぎが透き通る程度まで炒めました。
玉ねぎを炒めている時間は比較的短いため、先にニンニクを加熱しています。
もし、玉ねぎを飴色になるまで長時間炒める場合は、先にニンニクを入れるとニンニクが焦げてしまう可能性がありますので、その場合は先に玉ねぎを炒め始めて後からニンニクを炒めるようにしてください。
- 玉ねぎとニンニクをお鍋に加えるタイミングは、玉ねぎをどの程度炒めるかで変えましょう。
- 玉ねぎをサッと炒める程度ならニンニクを先に炒め、玉ねぎは後から加えます。
- 玉ねぎを飴色になるまで炒めるなら先に玉ねぎを炒め、ニンニクは後から加えます。
玉ねぎの炒め具合の違いも楽しんでみてな!
いざ実食!
見た目は玉ねぎ有しも玉ねぎ無しも大きく変わらないね。
でも食べてみると大違いやで!
パクッ・・・
甘い!甘いね!玉ねぎ無しと比べると満足度が違うよ!
足し算で足りない物を補うってこういうことね!
玉ねぎ無しカルボナーラで満足できない人は玉ねぎ入りを試してみてな!
まとめ
玉ねぎ入りのカルボナーラのレシピについて解説してきました。
最後に今回のレシピのポイントを整理します。
- 卵は使う前に常温に戻しておき、シャバシャバになるのを防ぐ。
- 玉ねぎは透き通る程度にサッと炒めるだけのため、先にニンニクを加熱して後から玉ねぎを加える。
- 玉ねぎを炒めたら、水分と塩を加えて味を決める。
- パスタと具材をお鍋で和える時間があるので、パスタは袋の表示時間より短めに茹でる。
- パスタをお鍋の中の具材と合わせる前にお鍋の温度は90度以上に上げておき、パスタからデンプンが出るようにする。
- お鍋の火を止めてからパスタを加えて和える。
- 湯気のたち方を見てお鍋の温度が65℃~70℃になったことを見極める。
- 卵液を加えたらパスタと和える。お鍋の温度が下がり過ぎていたら火にかけて温める。
玉ねぎ入りのカルボナーラは、甘みが加わって食べた時の満足度も高くなります。
本場のカルボナーラは玉ねぎを使わないという話も聞きますが、ご家庭では玉ねぎを入れた方が美味しく、食事も楽しめます。
私は圧倒的に玉ねぎを入れる派だよ!
次は生クリームの有り・無しで作り比べてみたいな。