カルボナーラを作るとパサパサ・ボソボソになったりシャバシャバになったりして、初心者がちょうどいい具合にトロトロに仕上げるのはとても難しいです。
その失敗の原因は「卵の温度管理」にありました。
温度管理って聞くとなんだか難しそうですが、
- 卵は常温に戻して使う
- 熱々のところに卵を入れない
たったこれだけで、パサパサ・ボソボソだったカルボナーラがトロトロの美味しいカルボナーラに生まれ変わります。
また、卵白と卵黄を両方使った全卵のカルボナーラを作るという家庭ならではのやり方は、仕上がりが軽やかな反面、味が薄いと感じる一因となります。
そんなカルボナーラが薄くて物足りないと感じた時の対処法もあわせて整理しました。
この記事では、初めて作ったカルボナーラをボソボソの炒り卵パスタにしてしまった私が、季節の食材や冷蔵庫の残り物を使って美味しく楽しくカルボナーラを作れるほどにまで成長できた作り方のコツから失敗してしまった時のリメイク方法を伝授します。
そして、初心者を脱した人も楽しめるように様々な食材をプラスしたカルボナーラのアレンジレシピを紹介していきます。
- 絶対失敗しないカルボナーラの作り方
- お店のようなカッコいいカルボナーラの作り方
- 失敗したときのカルボナーラのリメイク方法
- 薄味で物足りないときの対処法
- 様々な食材を使ったカルボナーラのアレンジレシピ
カルボナーラの難しさは卵の温度管理にあり
まずは温度による卵の性質を知ろう
最初に温度による卵の性質を理解しておくと、カルボナーラで失敗することが激減します。
- 卵自体が冷たいとシャバシャバになる
冷蔵庫から取り出してすぐの冷えた卵をパスタと和えるとシャバシャバなソースになります。 - 温度が高いと卵は固まる(当たり前!)
卵白は60℃くらいで固まり始めますがこの温度では完全には固まらず、80℃くらいで完全に固まります。
卵黄は65℃くらいで固まり始めて70℃くらいで完全に固まります。
卵の性質から考えるトロトロカルボナーラの鉄則
卵の温度による性質がわかるとカルボナーラを成功させるための鉄則が見えてきます。
- シャバシャバにならないように卵自体は常温で使う
卵を使う30分程度前に冷蔵庫から出して常温くらいになるようにしておきましょう。
※気温の高い季節は食中毒に注意してくださいね! - ボソボソにならないように卵を和える時の温度は65℃~70℃
卵白も卵黄も完全には固まらない65℃~70℃でパスタと卵を和えてあげればボソボソにはなりません。
卵を常温に戻すのは簡単ね!
でも和える時の温度を65℃~70℃にするって経験が要るよね?
安心せい。
初心者でも失敗しない作り方があんねん!
【絶対失敗しない作り方】ボウルで和えるカルボナーラ
カルボナーラは鍋の中で卵と和えるレシピとボウルで和えるレシピがありますが、お鍋の中で和えるレシピは温度管理が難しく、初心者は失敗しやすい方法です。
初めて作るカルボナーラはボウルで和えるレシピがおすすめです。
ボウルで和えるレシピは温度が上がりすぎる心配がなく、ボソボソになりにくい方法です。
もしも温度が下がりすぎて卵が固まらなかったときは、パスタを茹でていたお湯でボウルを湯せんしてあげれば、温度が上がって卵が固まり始めます。
卵が固まり始めたら湯せんを止めれば、固まりすぎることもありません。
また、湯せんすることで食べる時にカルボナーラがぬるくなるのを防げます。
温度が下がり過ぎたら湯せんして、上がり過ぎたら湯せんをやめるのがポイントね!
そや。 そうやってちょうどいいトロトロ具合を探っていくねん。
【カッコいい作り方】お鍋の中で和えるカルボナーラに挑戦
ボウルで和えるカルボナーラが出来きたら、次はお鍋で和えるレシピに挑戦します。
お鍋で和える時は、お鍋の中の温度が65℃~70℃になるタイミングを見極めることが必要です。
ベーコン等の具材を炒めているお鍋の中は高温です。
火をつけたまま卵を加えると温度が高すぎてボソボソになるため、火を止めて温度を下げるのがポイントです。
まずはベーコン等が入ったお鍋の火を止めてから、パスタを加えて具材と和えることでお鍋の中の温度が下がっていきます。
卵を加える65℃~70℃の見極めは湯気の立ち方です。
何もしていない状態で湯気は立たないけど、パスタを持ち上げた時にモワッと湯気が立つくらいが卵がトロトロになる温度になる目安です。
- お鍋にパスタを加えるときに火を止めてから和える
- 和えていくうちにお鍋から立ち昇る湯気が減ったことを確認
- パスタを持ち上げた時に湯気がモワッと立つくらいが適温(65℃~70℃)
上達してきたらお店っぽくお鍋の中で和えてみたいって思うのが人情よね。
これ出来たらカッコええで!
カルボナーラがボソボソに固まったときのリメイク
慣れないうちはカルボナーラがボソボソになるのは良くあることです。
万が一ボソボソになっても、リメイクしてあげることで失敗カルボナーラを美味しくいただくことが出来ます。
おすすめはトマトソースとチーズを使ったラザニア風リメイクです。
トマトソースは自分で作っても良し、市販のレトルトソース等を使っても良しです。
ちゃんと救済措置も用意されているのね (ウルウル)
失敗しても美味しくリメイクして最後は笑顔や!
カルボナーラの味が薄く物足りないときの対処法
お店のカルボナーラは卵黄だけ使っていたり、卵白より卵黄の量を多くしたりと濃厚な味わいになっています。
一方、家庭で作るカルボナーラは全卵を使うことが多く、卵黄だけ使うよりも味わいが軽く仕上がり、ちょっと味が物足りないなと感じることがあります。
そんな時は次の方法を試してみてください。
粉チーズを多めにする・チーズの種類を変えてみる
チーズの量が増えると乳製品のコクを感じるようになります。
また、パルメザンチーズとピザ用チーズでは仕上がりも全く異なります。
ピザ用チーズの方がよりとろみが出てチーズの風味を感じやすいですが、チーズが糸を引くようになります。
お店のようにパルミジャーノ・レッジャーノやグラナパダーノ、ペコリーノ・ロマーノを使うと特別感も増して美味しく楽しい食事になります。
チーズの量を増やした時にはソースの粘度が増す印象があります。
ソースが固いなと思ったらパスタの茹で汁を加えるなどして粘度を調整してください。
チーズの種類が変わるとカルボナーラの風味もまるで変わります!
生クリームを使う
生クリームを加えると全卵のみのカルボナーラと比べて少し重めのソースになり、パスタにソースがまとわりつくトロトロの仕上がりになります。
乳脂肪のコクも加わり、一気に洋食屋さんのカルボナーラの様相に早変わり。
口に含んだ時の満足感も急上昇です。
作り方は
①卵液に生クリームを加えてパスタと和える方法
②最初にクリームパスタをつくってから卵液と和える方法
があります。
私が実際に作り比べてみたときに感じた違いは、
卵液に生クリームを加える方法はより卵と生クリームが混然一体となった濃厚なソースに仕上がり、クリームパスタを作ってから卵液と和える方法は生クリームと卵の風味をそれぞれに感じることが出来る仕上がりになりました。
生クリームが入ると満足度がうなぎ上りでした!
生クリームを卵液に入れるとよりボソボソし難くなるで!
ベーコンは油を引かずに弱火で焼いてカリカリに
ベーコンは油を引かずに弱火で焼くことでベーコン自体が持つ油が溶け出し、表面がカリカリになって香ばしさを感じることが出来ます。
また、ベーコンからにじみ出た油がソースの旨味になり、より美味しくカルボナーラが仕上がります。
焼き色をきれいにつけるコツは焼き始めたら極力触らないこと。
テフロン加工されていないお鍋で油を引かずに薄切りベーコンを焼くと、くっついてボロボロになるので、薄く油を引くなどして対応してください。
テフロン加工されたフライパンなら油は引かなくてもくっつきませんが、ベーコンから油を引き出すためにごく少量の油を垂らす方法もあります。
油が多いとベーコンが跳ねやすく、気づいた時には肉無しカルボナーラになっていたなんてことは避けたいですね。
ベーコンは脂身の多い部位と赤みが多い部位を使い分けてみる
ベーコンは脂身が多い部位を使った時と赤みが多い部位を使った時で仕上がりが異なります。
脂身の多い部位はこってりとした味わいに、赤みの多い部位は旨味と香りが豊かになります。
私は赤みの多い部位の旨味・香りが好き。
ベーコンは少し厚めにカットする
厚めのベーコンを弱火でじっくり焼くと、表面はカリカリで香ばしく、中は弾力があって噛むほどに旨味がジュワッとあふれ出します。
厚めのベーコンはお肉食べてる感あるで!
ニンニクを加える
本場ではニンニクを加えないようですが、ニンニクの香りは食欲をそそられます。
ニンニクを焦がし気味にすると香ばしさも加わり、満足度も上がります。
当ブログでもカルボナーラはニンニク入りで紹介しています。
ニンニクの加熱の仕方や切り方による香り違いは以下の記事をご参照ください。
ワシはニンニクは外せへん!
卵黄だけで作る(卵白はお菓子作りに使う)
卵白が入ると軽やかな味わいになります。
濃厚なカルボナーラを目指す場合は、卵黄のみで作ってみましょう。
残った卵白で白身だけの卵焼きを作ったり、お菓子に利用することで無駄もなくなります。
家庭ではちょっとハードルが高い方法かもしれませんね。
塩をビシッと効かせる
塩は食材の美味しさを引き立てます。
普段、塩の量が少ない人はちょっと冒険して多めに塩を入れてみてはいかがでしょうか。
玉ねぎを加えて甘みを出す
料理は足し算で考えることが多いです。
足りない要素を補うことで美味しいと感じます。
カルボナーラは、すでに塩・ベーコン・チーズ・卵・ブラックペッパーで塩味と旨味と辛味がありますので、玉ねぎで甘味をプラスすると美味しくなります。
生クリームと玉ねぎを併用すると生クリームの濃厚さに甘みが加わり、どこか優しい風味を感じることが出来ておススメです。
足りない物を補ったら美味しくなるんや。
季節の食材を加えたカルボナーラアレンジ
塩に頼った味付けは塩分の取り過ぎにつながります。
そこで玉ねぎで甘みを加えるのと同じ感覚で、季節の野菜や魚介類を加えたカルボナーラを作ってみるのをおススメします。
塩味、甘味、苦味、酸味、旨味、辛味の6つの味を意識すると美味しい一皿にきっと出会えます。
具沢山なカルボナーラは、パスタの量を減らしても満腹感が得られるため、糖質を減らしつつ、野菜や肉、魚介などを摂ることが出来るようになります。
具沢山カルボナーラは罪悪感低めです。
まとめ
料理初心者がカルボナーラで失敗しない方法から、ちょっとカッコいい作り方、物足りないときの対処方法、季節の食材を使ったアレンジまで、徹底的にカルボナーラを楽しむ方法を紹介してきました。
最後にカルボナーラを失敗させないコツと満足度を高めるためのポイントを整理します。
- シャバシャバにならないように卵自体は常温で使う
- ボソボソにならないように卵を和える時の温度は65℃~70℃
- 粉チーズを多めにする・チーズの種類を変えてみる
- 生クリームを使う
- ベーコンは油を引かずに弱火で焼いてカリカリに
- ベーコンは脂身の多い部位と赤みが多い部位を使い分けてみる
- ベーコンは少し厚めにカットする
- ニンニクを加える
- 卵黄だけで作る(卵白はお菓子作りに使う)
- 塩をビシッと効かせる
- 玉ねぎを加えて甘みを出す
- 季節の野菜等を加えたアレンジをする
おうちで大満足カルボナーラ、是非お試しください。