カルボナーラがダマになると、パサパサ・ボソボソした触感になり美味しくありません。
その原因は卵とチーズを加える時の温度が高すぎることにありました。
熱い鍋の中で卵が固まるのは当たり前やな。
そういえば、熱いお鍋に粉チーズを入れた時は
溶けずに硬くてボソボソの塊になった経験がある。
チーズトーストも適度に焼いたらトロっとするけど、焼き過ぎるとチーズが固くなってるしな。
でも温度が低すぎても固まらずに
ユルユルのカルボナーラになっちゃうよね?
そう料理初心者さんにとって温度管理はとても難しいのです。
でも、ボウルで和えるカルボナーラなら温度管理で失敗することはありません。
なぜなら湯せんしながら卵とパスタを和えることが出来るからです。
そっか、温度が低くなり過ぎたら湯せんして、
温度が高くなり過ぎたら湯せんをやめればいいのね?
初心者でもトロトロで美味しいカルボナーラを失敗せずに作れるレシピを一緒に見ていきましょう。
- カルボナーラがダマになる原因
- カルボナーラをダマにならずに作る方法
- カルボナーラをトロトロに仕上げるコツ
カルボナーラがダマになるのは温度が高すぎるから
タンパク質は熱を加えると固まる性質があります。
だからタンパク質が含まれる卵やチーズを使う料理をトロトロに仕上げる場合は、温度が上がり過ぎないように調整する必要があります。
「加熱したら固まる」
タンパク質を扱うときの鉄則ね!
卵の温度特性をおさらい
まずは卵の温度による仕上がりの違いをおさらいしましょう。
- 卵自体が冷たいとシャバシャバになる
冷蔵庫から取り出してすぐの冷えた卵をパスタと和えるとシャバシャバなソースになります。
卵を使う30分程度前に冷蔵庫から出して常温くらいになるようにしておきましょう。
※気温の高い季節は食中毒に注意してくださいね! - 温度が高いと卵は固まる
卵白は60℃くらいで固まり始めますがこの温度では完全には固まらず、80℃くらいで完全に固まります。
卵黄は65℃くらいで固まり始めて70℃くらいで完全に固まります。
だから卵とパスタを和える時は、卵白も卵黄も完全には固まらない65℃~70℃で和えてあげればボソボソにはなりません。
温度が上がりすぎない作り方を選べば失敗することは無いで!
チーズも温度が高すぎると固くなる
これは私の経験談です。
トマトソースのパスタを作っていたときにチーズの旨味をトマトソースに加えようとして、熱々のソースが入ったお鍋に粉チーズを加えたことがありました。
そのままチーズがとろけるかと思いきや即座に固まってボソボソのトマトソースが出来上がり、チーズの風味も良くありませんでした。
チーズトーストを作るとき、トースターで加熱して徐々に温度が上がっていく時はチーズが柔らかくなりますが、そのまま加熱し続けるとトロトロからカリカリに変わっていきます。
チーズにもタンパク質が含まれますので、加熱しすぎは禁物だと言えそうです。
カルボナーラでチーズの温度管理ってあまり話題に出ぇへんけどな。
チーズもカルボナーラがボソボソになる原因になってるのかも…
初心者はボウルの中で温度管理せよ
卵とパスタをお鍋の中で和えているレシピをよく見かけますが、お鍋の温度を調整するのは初心者にはとても難しいです。
そんな時はパスタも具材もボウルに移して和えるようにしましょう。
火にかけていないので、卵が固まってしまう心配はありません。
いきなり難しい方法を選ばずに少しずつステップアップね!
ボウルで和えるカルボナーラの作り方
材料紹介(1人分)
- ブロックベーコン
- 生卵(全卵1個)
- ニンニク(1片)
- 粉チーズ
- 塩
- 黒胡椒
- オリーブオイル
今日のレシピ
レシピの全体像はこれや!
- 生卵は常温に戻しておく
- 鍋でベーコンを弱火でじっくり焼く
- 鍋にオリーブオイルとニンニクを加え、色づく程度まで加熱する
- 生卵をボウルに割り入れる
- ボウルに加熱したベーコン・ニンニク・オリーブオイルを加える
- ボウルに塩と粉チーズを加える
- パスタが茹で上がったら具材が入ったボウルに加える
- パスタの余熱で全体を少し温めたら混ぜる
- 盛り付けて黒胡椒を振ったら出来上がり
材料カット
今日は材料も少ないしカットも簡単や!
ベーコンは短冊状に切って、ニンニクはみじん切りで行くね。
ソース作り
料理を始める前に生卵を冷蔵庫から出して常温くらいまで戻しておきましょう。
おおよそ調理の30分くらい前に冷蔵庫から出すのが目安です。
卵自体が冷たいとソースがシャバシャバになるから要注意や!
気温が高い季節は食中毒に気を付けてくださいね。
材料は終始弱火で炒めます。
まずはベーコンを油を引かずにじっくり炒めてベーコンが持つ油を引き出しましょう。
この時の油がソースの旨味になります。
ベーコンは脂身が多いものを選ぶんや!
焼くときは極力触らずに焦げ目をしっかり付けると旨いで!
ベーコンに焼き色がついてきたら、オリーブオイルを引いてニンニクを加えます。
ニンニクは強火で加熱すると焦げやすく、香りも飛んでしまいます。
弱火でゆっくり加熱することでオイルにニンニクの良い香りが移り、臭いも残りにくくなります。
ニンニクを弱火で加熱するのには意味があるのね。
ベーコンを焼いているうちに生卵をボウルに割り入れておきましょう。
ベーコンとニンニクを炒めたら、熱々のうちに生卵が入ったボウルに入れます。
余熱で卵を温めるイメージです。
最後に同じボウルに粉チーズと塩を加えましょう。
これでソースの準備は完了です。
パスタを茹でる
ソースが準備出来たらパスタを茹でます。
ソースを作りながらパスタを茹でても良いですが、慣れるまでは順番に進めるのがおすすめです。
パスタの茹で時間は袋の表示時間通りOKですが、時々持ち上げたり、食べてみたりしながら火の通り具合を確認してください。
ボウルで和えるから短めに茹でなくてもよさそうね。
この時の茹で汁は後で使うから流さずに残しておいてな!
パスタと和える
パスタが茹で上がったら、熱々のうちに具材が入ったボウルに入れます。
熱々のパスタでボウルに蓋をして余熱でチーズをとろけさせ、卵を固まり切らない程度の温度まで上げます。
次にパスタにチーズと卵を絡めるイメージでスパチュラを使ってしっかり混ぜることで、卵とチーズが混然一体となった美味しいソースに変化していきます。
お皿に盛り付けたら黒胡椒を振って完成です。
美味しく作るポイント
ボウルで和えるカルボナーラを美味しくするコツを整理するで!
- パスタを茹でた茹で汁は流さず残しておきましょう
- パスタと卵・チーズを和える時にソースが緩すぎると感じたら、パスタの茹で汁が入った鍋でボウルを湯せんして温度を上げて卵を固めましょう。
- 温度が上がり過ぎたら湯せんを止めてソースが固くならないようにしましょう。
- 和える時はスパチュラを使うのがおすすめ。菜箸などで和えると卵白が混ざり切らずに残ることがあります。
これなら卵やチーズが固まることはなさそうね。
スパチュラ持ってない人は買うてみてな!
熱い鍋のソースを拭うこともあるから、
耐熱温度が高いスパチュラがおすすめや。
いざ実食!
それじゃあ早速・・・
いっただっきまーす!
いっただっきまーす!
おぉぉぉ・・・トロットロッだよ!
ニンニクのええ香りがたまらんな!
卵もチーズもこれっぽっちもボソボソしてないね!
あかん、身も心もとろけそうやわ・・・
わし、こんなに幸せでええんやろか・・・
ソースの分量が多すぎてお皿に残っている場合は、バゲット等で拭えば余さず食べることが出来ます。
まとめ
ボウルで和えるカルボナーラのレシピについて解説してきました。
最後にポイントを整理します。
- 卵は使う前に常温に戻しておき、シャバシャバになるのを防ぐ。
- 炒めたベーコンやニンニク・オリーブオイルは熱々のうちに生卵を入れたボウルに加えて、卵の温度を上げておく。
- 茹で上げたパスタは熱々のうちに具材が入ったボウルに加える。
- パスタの余熱でチーズを柔らかくする。
- パスタの余熱で卵が固まらない程度まで温度を上げる。
- ボウルの中で具材とパスタを和える時は、とろけたチーズと固まり始めた卵をパスタに絡めるイメージでしっかり和える。
- 卵とパスタを和える時に温度が下がり過ぎたら湯せんする。
- 湯せんで温度が上がり過ぎたら湯せんをやめる。
ボウルで和えるカルボナーラは、脱・初心者のためのファーストステップです。
慣れてきたら、お鍋で和えるカルボナーラにも挑戦してみてください。
ボウルの中で和えているときの温度が
卵とチーズがボソボソにならない温度や!
この感覚を覚えておいてな!